2022/03/16 01:09
にとべトーベ
本日は、5千円札の肖像画として、
見たことのある方のお話から入ります。
![](https://baseec-img-mng.akamaized.net/images/user/blog/1241604/blog/5e8d4490c38a0683732225806f686b51.png?imformat=generic&q=90&im=Resize,width=2048,type=downsize)
新渡戸(にとべ)稲造さんという方です。
いまから、ほぼ100年前(1921年)、
出来立てほやほやの、国際連盟(国連)の
事務次長として活躍。大きな問題がもたらされていました。
それは、フィンランドと、スウェーデンの国境にある、
オーランド諸島を、
「どちらの国のものにするか」という問題でした。
![](https://baseec-img-mng.akamaized.net/images/user/blog/1241604/blog/aed31e23e58f49334aa50f93f5ea180c.png?imformat=generic&q=90&im=Resize,width=2048,type=downsize)
大雑把な地図(-_-;)
地名
スウェーデン語:Landskapet Åland
フィンランド語:Ahvenanmaan maakunta
国連表記:Åland Islands wikipediaより
これを暴力によってではなく、話し合いによって解決に導いた
のが、新渡戸さん。
フィンランドの自治領であるオーランド諸島は、
西の強国、スウェーデンに占領されたり、
東の大国、ロシアに奪われたりした、悲しい歴史を持っています。
当時(第一次大戦の末期)のオーランド諸島の住民は、
スウェーデン語を話し、スウェーデン文化のなかで生活していましたが、
フィンランド・スウェーデンのどちらの国に属するのかをめぐり、
暴力や戦争に発展しかねなかったのです。
両国は国際連盟にその裁定を託した結果、関係国、当事者がいずれも
オーランド諸島の住民の自治を守るという取り決めが確定しました。
これにより、住民の平和な生活を守ることができたのです。
↓オーランド風土については、このサイトが詳しいです。
https://www.visitfinland.com/ja/kiji/oland-finlandno-tokubetsuna-basho/
スナフキンのモデルと言われている、
アトスさんは、その諸島の出身で、当時、15才。
まだ彼に会っていないトーベさんは、7才。
多感なお年ごろですね。
その時に、領土の争奪戦争に巻き込まれていたら、
二人は出会っていなかったかもしれないし、
おそらくムーミンも世に出ていなかったことでしょう。
![](https://baseec-img-mng.akamaized.net/images/user/blog/1241604/blog/1d83c72644c701b39ea27ad8056b6978.png?imformat=generic&q=90&im=Resize,width=2048,type=downsize)
まして遠く離れた日本の私たちの生活では、
けっしてムーミンに出会うことはなかったでしょう。
いまも大国が、暴力で、隣国を支配しようとしています。
その陰で、両国の尊い命が失われ、
本当なら100年後にもあるべき、
たくさんのしあわせな物語が生まれない、届かない、、、
少しでも多くの新たなトーベさん、にとべさんが
活躍できる世界でありますように。
![](https://baseec-img-mng.akamaized.net/images/user/blog/1241604/blog/e85d803db7959b2b6f9677006414c2fb.png?imformat=generic&q=90&im=Resize,width=2048,type=downsize)